人生最良の時は、何も若い頃とは限らない。都会で暮らすことが、文化的とも限らない。串田さんご夫妻は、今まさに人生最良の時を過ごしている。そして、都会にいた時よりも田舎にいる今の方が、文化的な暮らしができていると言う。しかし、実は、この生活は望んで選んだわけではなかった。やむを得ない事情の中、決めた田舎暮らし。そこには、激しい葛藤があった・・・
串田守孝さん(69歳)、鎮子さん(66歳)ご夫妻は、現在、岐阜県
中津川市で静かに暮らしている。
昼間でも人の声や車の騒音は、殆ど聞こえない山の中。
川のせせらぎと虫や鳥の鳴き声だけが、響き渡る。

名古屋に生まれ、名古屋に育ち、2人の子供を名古屋で育て上げた串田さんご夫妻が、中津川に移り住んだのは、今から10年前。やむを得ない事情の中、後ろ髪を引かれる思いで移住した。
今の心境に至るまでには、様々な不安や葛藤があった。名古屋に帰りたいと思ったことさえあった。

しかし、4年、5年と暮らしていくうちに、中津川の大きな魅力に気付き始めた。都会にはなかった大きな魅力。
その魅力にどんどん魅せられていき、今は最高に幸せ、と言える。

都会の暮らしよりもずっと文化的だと言い切る、その笑顔には、第2の人生をまっしぐらに進むご夫妻の自信のようなものが、見え隠れする。